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本作の真髄は、8ミリフィルム特有の光の揺らぎを通じ、観る者の記憶の深層を揺さぶる圧倒的な映像美にあります。レンズ越しに世界を捉える行為そのものが、失われゆく日常を慈しむ切実な祈りのように響き、映像というメディアが持つ根源的な魔力を再確認させてくれます。 岡田理江らによる抑制の効いた演技は、言葉にならない心の機微を克明に掬い上げています。不完全な記憶さえも肯定し、過ぎ去る時を愛おしいものへと昇華させる本作のメッセージは、鑑賞者の魂に静かに、しかし力強く溶け込んでいくことでしょう。
監督: 大鶴義丹
脚本: 大鶴義丹