ジャック・ベッケル監督が戦後パリの若者の鼓動を鮮烈に切り取った傑作です。サン・ジェルマン・デ・プレの熱気やジャズの即興性が、ドキュメンタリー的リアリズムと見事に融合しています。未来への不安を抱きつつも自由を希求する一瞬のきらめきを捉えた演出は、後のヌーヴェルヴァーグを予感させる瑞々しさに満ちています。
ダニエル・ジェランら俳優陣の等身大の演技は、既存の価値観に抗い夢を追う情熱を体現しています。その剥き出しの眼差しは、時代を超えて観客の魂を揺さぶります。本作は、青春という名の残酷さと美しさを、比類なきリズムで描き出した映像芸術の極致。映画という媒体でしか成し得ない、生の躍動に心ゆくまで触れてください。