あらすじ
図書館で働く桃は、突然、フラれてしまった元カレ・健太朗のSNSを見て、今カノ・莉子の存在を知る。自分とは正反対のイマドキな洗練された莉子に興味を持ち、調べていくうちに、本人を特定。“ある理由”で、莉子に直接会いに行ってしまう…。今カノ・莉子と対峙した桃は言う。「リベンジポルノって知っていますか?」そして「彼が撮った二人の秘密の写真データを取り返したい…あと、あなたも撮られてないですか…」と。元カノと今カノ。出会うはずがないふたりが出会った今、“秘密の共犯”が始まろうとしている――。
作品考察・見どころ
この映画の真髄は、相反する個性を持つ二人の女性が一人の男を介して築く、奇妙な共犯関係の緊張感にあります。松本穂香が体現する静かな狂気と、玉城ティナが魅せる華やかで脆い佇まい。この鮮烈なキャラクターの対比が、単なるリベンジ劇の枠を超え、現代的な女性同士の連帯を描き出す鏡として見事に機能しています。
城定秀夫監督による、欲望と視線の交差を捉えた緻密な演出も秀逸です。愛憎という鋭い棘が、いつの間にか自己救済の鍵へと変貌していく瞬間のカタルシス。デジタル時代の歪な執着を冷徹に抉り出しつつ、最後には不思議な清涼感を残す本作は、愛に囚われた魂を解き放つ、毒薬にして至高の特効薬といえるでしょう。