アイス・キューブが見せる困惑する家長のリアリティと、彼を翻弄する変人役のジョン・C・マッギンリーによる怪演。この二人の絶妙な化学反応こそが本作のエンジンです。理想の住まいを築こうと奮闘する中で露呈する人間の脆さが、テンポの良いコメディ演出によって見事に昇華されています。
ドタバタ劇に留まらず、家の修復を家族の絆の再構築のメタファーとして描く洞察力が光ります。トラブルを笑い飛ばし、理想より愛する人との時間を優先する。その先にある「真の家」の定義を、情熱とユーモアで全肯定する、全世代に向けた最高の人生応援歌といえるでしょう。