戦時下の緊張感の中で描かれる人間模様が、本作の真の白眉です。単なる戦記物の枠を超え、空に命を懸ける男たちの自尊心と責任感の葛藤を情熱的に描き出しています。巨大な爆撃機が象徴する圧倒的な力強さと、それに翻弄される人間の繊細な心理描写のコントラストが、観る者の魂を激しく揺さぶります。
主演のリチャード・グリーンが見せる、不遜な男が真の英雄へと脱皮する過程は圧巻です。実写映像を駆使した空中戦の臨場感は、現代の技術では再現できない重厚な質感を持っており、極限状態でのロマンスが放つ切実な輝きと共に、映画史に刻まれるべき空の叙事詩としての気高き魅力を放っています。